■京都11R・菊花賞■

 楽々と3冠を達成したリバティアイランドのオークスのレーティング120はダービーのタスティエーラの119を1ポイントしのいでいた。牝馬には4ポイントの減量があり、あくまでも数字の上での仮想対決ながら、リバティアイランドが今年のダービーを走っていれば2馬身強の差で勝っていたことになるわけだ。
 このように4ポイントのセックスアローワンス抜きでオークス馬がダービー馬以上のレーティングを得ていたケースは過去になかったのだが、例外的にダービー馬が牝馬だったという年はある。ウオッカが牡馬を負かした07年。サンデーサイレンス産駒がクラシックから完全撤退した年である。13年ぶりにディープインパクト産駒不在で争われた今年の牡馬クラシックは、状況的に極めて当時に近い。
 07年菊花賞を制したのはダービー最先着のアサクサキングスだった。歴史に学べば今回もダービーの結果は重視すべきだろうが、空前の接戦だったダービー上位勢から血統面の切り口で浮上してくるのがモーリス産駒ノッキングポイントだ。“サンデーサイレンス・ロス”の前記07年に春の2冠を独占したのはロベルト系ブライアンズタイムの直子と孫。もともと非常時に強いロベルト系には特異な菊花賞適性も備わっており、昨年はモーリスの父であるスクリーンヒーロー産駒ボルドグフーシュが2着。その前の2年連続で2着馬を出したエピファネイアもロベルト系だった。ここは“決め打ち”でいける。

◎ノッキングポイント  ○タスティエーラ  ▲ソールオリエンス  ☆サヴォーナ  △ウインオーディン  △ハーツコンツェルト

「スポニチ令和5年10月22日付け掲載」

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