■中京11R・高松宮記念■高松宮記念の歴史で複数の優勝馬を出した種牡馬はサンデーサイレンス(4頭)、フジキセキ、サクラバクシンオー、アドマイヤムーン(2頭)。最多勝サイヤーのサンデーサイレンスはフジキセキの父として、アドマイヤムーンの母の父として次世代にも影響力を保持しているのだが、それゆえに“自力”で2勝という種牡馬サクラバクシンオーの存在感と独自性が際立つ。86年秋の天皇賞を日本レコードで制したサクラユタカオーに端を発するサイヤーラインは、スプリントに特化することでサンデーサイレンス革命の時代を生き残ったわけだ。本命トウシンマカオの父ビッグアーサーは、サクラバクシンオー最後の重賞勝ち馬でもある16年高松宮記念の覇者。全15戦中14戦が芝1200mという純正培養のスプリンターで、現3歳の第2世代からもリステッドを含む芝1200mのオープン特別3連勝のビッグシーザーを出しているように、代を経るごとにスプリント成分を強めてきたサイヤーラインの最終形態ともいえる。加えてビッグアーサーの種牡馬能力をサポートするのは、キングマンボ×サドラーズウェルズという大種牡馬の配合になる母シャボナに仕込まれた名繁殖スペシャルの4×4。いわゆるスプリント血脈の袋小路を突破する可能性大だろう。7年前の2着馬ミッキーアイルの産駒ナムラクレア、メイケイエールとの“二世対決”をエンジンに、レース史上3度目の父子制覇を成し遂げる。 ◎トウシンマカオ ○ナムラクレア ▲メイケイエール ☆ダディーズビビッド △ウインマーベル △ピクシーナイト |
「スポニチ令和5年3月26日付け掲載」