■東京11R・東京優駿■複数のディープインパクト産駒が東京2400mの3歳限定G1を走るのは物理的に恐らく今年で最後。直近4連覇を含む7勝という最多勝サイヤーの集大成を見せる日本ダービーである。最も重要なダービートライアルともいえる皐月賞ではルーキーサイヤーと宿敵ハーツクライ産駒の後塵を拝したが、青葉賞ワンツーで新戦力を補強したのはさすが。5頭まとめて単穴というわけにもいかないので、半兄にベルモントS勝ち馬がいるジャスティンパレスの距離延長での変わり身に大勢逆転の可能性を見込んでおきたい。本命イクイノックスは再び試練の大外枠。18番枠の優勝馬は21年前のジャングルポケットまでさかのぼらなければならないのだが、そのジャングルポケットの父であるトニービンを祖母の父に据えている点が心強い。93年の優勝馬ウイニングチケットの父として日本ダービーにデビューした種牡馬トニービンは、前記ジャングルポケットの2年前、99年に母の父としてアドマイヤベガを出し、14年にはワンアンドオンリーの父ハーツクライの母の父として、15年にはドゥラメンテの祖母の父として歴代優勝馬の血統表に名を連ねてきた。今回はサンデーサイレンス父系の世代交代をキングメーカー的な立ち位置からアシスト。ディープインパクトの全兄ブラックタイド後継のキタサンブラックを新たなダービーサイヤーに仕立て上げる。同じく祖母の父トニービンのマテンロウオリオンも要注意。 ◎イクイノックス ○ドウデュース ▲ジャスティンパレス ☆マテンロウオリオン △アスクワイルドモア △ダノンベルーガ |
「スポニチ令和4年5月29日付け掲載」