■東京11R・フェブラリーS■今回、一堂に会した過去3年の覇者は、すべて同期の7歳馬。芝部門が3冠馬ディープインパクトの一点豪華世代だったのに対し、この世代のダートホースは質、量ともに空前のタレント集団だったというわけだ。完全復活を遂げた大本命カネヒキリは、ある意味で血統的経験則の及ばないサイボーグ?だが、連覇を狙うヴァーミリアンの場合は、2歳上のサカラートがなお現役で頑張っているように、もともと経年劣化のゆるやかな一族だし、歴代優勝馬の中で唯一、近況イマイチのサンライズバッカスにしても、5代アウトブリードの極めて健康的な血統構成に加え、母の父リアルシャダイのステイヤー血脈からフィジカルな持久力は保証されている。“最強世代”による上位独占の目も十分にあるだろう。ただし、現状、芝部門が低調な現4歳世代もまた、逆説的ながらダート馬の黄金世代である可能性は決して小さくない。中でも血統的な特注馬は、03年の優勝馬ゴールドアリュール産駒のエスポワールシチー。母の父は前2年連続2着のブルーコンコルドと同じブライアンズタイムで、祖母の父ブレイヴェストローマンはG2当時に2頭の優勝馬(メイショウホムラ、ローマンプリンス)の父となり、母の父としても02年小差2着のトーシンブリザードを出した。まさにフェブラリーSの歴史の縮図ともいえる血統構成で、レース史上初の“2代制覇”まであり得る。東京巧者の父系の血が怖いアドマイヤスバルが3連系の穴。 ◎カネヒキリ ○エスポワールシチー ▲サンライズバッカス ☆ヴァーミリアン △サクセスブロッケン △アドマイヤスバル |
「スポニチ平成21年2月22日付け掲載」