■中山11R・皐月賞■

 実績的に頭ひとつ抜けているマイネルチャールズは皐月賞過去4勝のブライアンズタイム産駒。血統的にも最有力、といきたいところなのだが、火曜付けコラムにも書いたとおり、3冠馬ナリタブライアン以外の3頭(サニーブライアン、ノーリーズン、ヴィクトリー)はいずれもノーマークに近い穴馬だった。これらの先例に比べて、マイネルチャールズの場合、完成度が高すぎる?のがやや引っかかる。ナリタブライアン級という可能性とともに、この父の産駒としてはピークの設定が早かった危険性も見込んでおきたい。ちなみにマイネルチャールズが勝てば84年のグレード制導入後の四半世紀で初の「母の父ニュージーランド産」のクラシック馬となる。
 三度目の正直でブラックシェルの逆転はないだろうか。父クロフネは同距離の毎日杯を圧勝しながらも外国産馬のため出走がかなわず、母の父ウイニングチケットは93年に1番人気に反して4着に終わった。一見、皐月賞には縁の薄い取り合わせともいえるが、今のところ「母の父日本産」最後の皐月賞馬である89年のドクタースパートの母の父タケシバオーも、現役時は1番人気で2着に敗れていた。血統的コンプレックスがここ一番での反発力につながるケースはままある。母の父がトニービン系という点では種牡馬クロフネの陰の最高傑作フラムドパシオンにも通じる配合だ。もちろん父にとって因縁の?アグネスタキオン産駒は連下に欠かせないが、馬場悪化で旧世代のマル父3頭が穴。

◎ブラックシェル  ○レインボーペガサス  ▲マイネルチャールズ  ☆キャプテントゥーレ  △ベンチャーナイン  △サブジェクト  △レッツゴーキリシマ

「スポニチ平成20年4月20日付け掲載」

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